本のにおい |
先日、代官山の旧山手通り沿いに、TSUTAYAの新しいフラッグシップ、
蔦屋書店をメインとする新しいエリアがオープンした。
代官山と言えば、槙文彦設計のヒルサイドテラスがあるが、
同じ通りにに立ち並ぶ「代官山プロジェクト」は、
やはり数棟の低層からなる複合施設。
緑豊かで心地よい土地を活かした動線計画で設計したのは、
クライン・ダイサム・アーキテクツ
イタリア生まれのドイツ人、クライン氏とイギリス人ダイサム氏によるユニット。
・・・と、このような解説は、きっと他のサイトに沢山出ているので。。。
書籍のセレクトは、書店によりかなり異なる。
大型で数が多ければ良いというものでもない。
専門(料理のみ、建築本のみなど)の書店は楽しいし、
また、COWBOOKSのような面白い試みの書店も。。。
パリで最初に住んだサンジェルマン・デ・プレのステュディオは、
アンリ・ミショー、やエルンスト、ブルトン、サルトルが
常連客として通っていた 書店、La Hune のすぐ側にあった。
扉を開け、一歩中に入ると、濃縮した文化のエネルギーを感じた。
最近は、Amazonでクリックして買うことが多いが、
やはり、手にとり、紙をさわって、ちょっと紙やインクのにおいも嗅ぎ。。。
という手順は、楽しい。
古本屋には、独特の匂いがある。
あれが鼻孔をくすぐると、わくわく、ドキドキする。
大型店舗の中でも、都心のTSUTAYAのセレクトは好みだ。
代官山の蔦屋書店は、「代官山オトナTSUTAYA計画」と銘打って、
50歳以上をターゲットにしているという。
分野毎にブロックが分かれ、
本のセレクションにもかなり力を入れているのが分かる。
2階のAnjinは、書棚に囲まれ、
コーヒーやお酒も飲める空間。
平凡パンチや太陽などが創刊号から並び、
ガラスケースの中には、
The Catcher in the Rye
の初版本があった。
コーヒーの香りに混ざり、
階下とはまた別の匂いがした。。。
古本に限らず、新しい本にも匂いがある。
一冊一冊の本は、「匂い」というエネルギーでも自己主張している。
本屋が好みかどうか、本のセレクションを見る前に、
匂いで嗅ぎ分けているのではないかとふと思った。
ちょっと動物的。。。
皆さんは、どのように書店を選んでいますか?
蔦屋書店のファサードは、
ロゴのTが並んだプレキャストコンクリート。