コルシカ島のマリア様 |
1990年の暮れ、友人3人とアーティストの友だち、
Ange Lecciaのコルシカ島の実家へ遊びに行った。
クリスマスから年明けへかけての旅。
カトリック信者の国、フランスのクリスマスは、
家族のみで食事会をすることが多い。
レストランにいるのは、大抵観光客。
日本人が年末には故郷へ帰るように、
クリスマスに、家族の元へと帰る。
年末は、帰国することが多かったのだが、
この年は、コルシカ島へ。
地中海に浮かぶ島。
北半分は、ヨーロッパ、
南半分は、アフリカの風土に近いという。
車で走っていると、15分おきぐらいに、
山の色合いや景色が微妙に変化する。
とても魅力的な島だった。
コルシカ人は、気性が激しいともいわれるが、
Angeのお父さま、Lucは、とっても穏やかで詩人のような人。
学校の校長先生を退官し、ゆったりとした毎日を過ごしていた。
日課は、海岸を散歩して、吟味した石を拾い、
それを組み合わせてマリア像をつくること。
フランスの中でも、コルシカ島には、敬虔なカトリック信者が多い。
Lucのアトリエを訪ねると、
沢山並んだマリア像の中から、一体を私に手渡してくれた。
ただ、3つの石を組み合わせただけなのに、
どこから見てもマリア像。。。
クリスマスの今日、
久しぶりに手にとり、裏を観ると、
Lucが書いてくれたサインがあった。
Morsiglia
31.12.90
Luc Leccia
懐かしくなり、Google Earthに
Morsigliaの地名を入れてみると。。。
当時と変わらぬ風景!
紺碧の地中海とオリーブの銀色の葉、
maquis(マキ)と呼ばれるローズマリーなどの低灌木。
コルシカ島の香りとともに、
石のマリア様が並んだアトリエを思い出した。
Joyeux Noël !