台湾 茶三昧の旅 其の2 茶葉編 |
美味しいお茶は、
それをサーブする人の心次第で、
味も香りも変化する。
茗心坊(ミンシンファン)オーナーの林貴松さんの温かいおもてなしを受け、
手塩にかけたお茶をいただくのは、特別な時間だった。
日本語の説明と分からない時には数枚に及んだ筆談。。。
面白く、楽しく、心ときめく会話が続いた。
仕入れた最高級茶葉を
さらに美味しいお茶に再生させるための情熱は、尋常ではない。
1000メートル以下の茶葉は、農薬を使用していたり、
汚れが付着しているので使わない。
茗心坊のお茶の多くは、2000メートル以上で採れた有機栽培の茶葉だ。
茶葉は美しく形が揃っていて、細かい葉など混ざっていない。
自家焙煎している店舗や茶芸館は珍しいとはいえ、いくつかあるが、
オリジナルで開発した焙煎機による高密度焙煎法が一番の特徴。
見せてもらった焙煎機に、うっすらと白い膜のようなものが。
それは、カフェインだという。
高密度焙煎法により、カフェインや雑味などが取り除かれる。
高密度焙煎法とは。。。
丸まっていた葉を温めて少し広げる。
↓
さらに温めて葉の中の分子を広げる。
↓
高温殺菌する。
↓
余分な水分を抜く。
↓
余分な匂いを除く。
↓
焙煎する。
↓
苦みや渋みがやわらいでくる。
↓
純度が高まる。
↓
温度が下がってくると葉が収縮する。
↓
完全に冷ます。 (茗心坊のパンフレットより)
上記のプロセスをお茶によっては、ひと月もかけて、
五感を駆使して仕上げて行くそう。
その結果、
『非常に純度が高く、味や香りが芳醇で、上品な甘みがある。』
お茶が誕生する。
通常、沢山(3時間滞在して、かなりの量をいただいた。)のお茶を
飲むと気分が悪くなったり、胃が重くなったりするものだが、
それが一切無かったのには驚いた。
茗心坊のこだわりを書き出したらきりがない。
林さんおすすめのウェブサイトに詳しく出てるので是非! → ☆
(焙煎のことから、ピュアな成分が生み出す「茶珠」のことなど詳しく記述)
的確なアドヴァイスをいただきながら、いくつか欲しいお茶を選ぶと、
達筆でお茶の名前と日付けを書いてくれる。
最後まで心がこもっているのだ。
別れを惜しみながら店を後にし、夜市に繰り出す前、
一度ホテルへ(私にとっては)『一財産!』を置きに行った。
翌日、もう一人の茶師の茶芸館を訪ねる予定をしていたのだが、
現在、日本人には説明を行っておらず(理由があるのでしょう…)、
他の人だと聞いていたので、予約をキャンセルした。
林さんのおもてなしで大満足だったからだ。
翌朝、買い足したいものがあったので、
さっと10分ほど。。。というつもりで、再び茗心坊へ。
到着するなり、「カメラを忘れた!」と息子。
2駅となりのホテルへ一人で取りに。。。
その間、私はまた至福の時間。
息子を待ちながら、前日より詳しい黒茶(普洱茶)の説明と試飲!
昨日ブログに書いた Yu Huiから
プーアール茶が一番身体に優しいと聞いていた。
私が妊娠したときもプーアールを飲むと良いと、
やはり Yu Huiのところに入り浸り、遂には一緒に仕事をしている
アーティストの友人から20年もののプーアール茶が送られてきた。
林さんから伺った話。
脳腫瘍があり、元気が無く青ざめていた知合いが店に来たので、
特別にと、非売品の百年普洱茶をごちそうしたところ、
さーっと頬に紅が射し、元気になったそう。
私の印象としては、
黒茶は、穏やかにからだを浄化&活性化してくれ、
青茶(半発酵の烏龍茶など)は、あでやかな香りと味で、
気分を高揚させてくれる。
まさに!両者ともクリアリングの極み。
黒茶(ヘイチャ)、青茶(セイチャ)のほかに、
中国茶は、製造方法と発酵の加減により、
黄色(ファンチャ)、緑茶(リュイチャ)、白茶(パイチャ)、
紅茶(ホンチャ、東方美人などが有名)に分類される。
前日、70年代(40年もの)の散茶(塊の普洱茶を崩したもの)を
購入したが、円盤形の古い餅茶は、手が出ないほど高い。
上はきり無し。。。1枚で車一台が買える値段のものもあれば、
値のつけようがないものまで。
次回にと思っていたが、思い切って、
寅年の息子に『収蔵用』の虎年青餅(2010年;トップの写真)、
ついでに自分の干支の小さめの餅茶を購入。
そのぐらいの若いものなら、買えるお値段なのです。
ワインのヴィンテージと同様、熟成されることで、
味がまろやかになる。
数十年後!?が楽しみ!
結局、「一緒にお昼をどうぞ。」というお言葉に甘え、
奥様の美味しい手料理をご馳走になった!
林さんは、客家(はっか)の出身だそうで、
客家料理の美味しいスープも。
3時間半も滞在させていただきました。
林貴松さん、謝謝!!
帰り際、携帯用にとペットボトル入りの梨山茶!をつくってくださった。
軽く洗茶(綺麗なので捨てない)したのち、
少量の熱湯を注いだ茶葉をペットボトルの中に入れる。
水が無くなったら足して、2回ほど楽しめる。
次回は、茶器篇を。。。
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