Trip to 金沢_2 - 鈴木大拙館 |
”God is in the details.”
Mies van der Rohe
『神は細部に宿る。』
建築家、ミース・ファン・デル・ローエの言葉。。。
(誰が言ったかは諸説ある。)
お正月の金沢旅行の目的は、
谷口吉生氏設計の鈴木大拙館を訪れることだった。
2泊3日の旅の中日に、
たっぷりと時間をとって、見に行った。
まずは、空間を体感する。。。
そして、少し(といっても思いのほか沢山だったが。。。)
写真なぞ撮ってみる。
ウェブサイトの『鈴木大拙館について』にあるように、
建物の主旨は、
「・・・大拙についての理解を深めるとともに、
来館者自らが思索する場として利用することを目的に・・・」
開設された。
建築雑誌の写真を初めて見たとき、
アプローチからエントランス、「水鏡の庭」から、
空間構成は異なるが、ミースのバルセロナ・パヴィリオンを想起した。
谷口吉生氏の設計は、静謐な直線から豊かな空間が生み出される
という印象。
”God is in the details.”
また、
”Less is more.”
というミースの言葉があてはまる。
美しい全体像の写真は、建築雑誌にお任せして、
主に、detailsを。。。
午前中からお昼すぎにかけて、堪能した後、
夕方、閉館していたが、ライトアップを見に戻った。
昼間とは別の表情が美しかった。
内部回廊。
ホワイトオークの床とダークグレーの壁面のコントラストが美しい。
長い回廊ををゆっくりと辿り、
内部空間に入っていくアプローチは、同時に、
訪れるものを、自らの内側に降りていくのを導く。
「水鏡の庭」
鈴木大拙の「静か」「自由」を表現した空間である。
水盤とそれをとりまく外部回廊の床は、花崗岩。
その境界を妨げることなく縁取る柵。
空間もディテールも「間」のプロポーションが調和を生んでいる。
思索空間と外部回廊のジョイント部。
思索空間は、方丈にならった6,800角の空間。
床几は900角。
外部との出入りは、三方に設けられたスチールサッシから。
マット仕上げの亜鉛メッキ。
彫込み引手と目透かしのためのゴムの見切り。。。
思索空間外壁は、漆喰調セメント仕上げ。
エッジが!
高さ4,200mmの石垣。
400個の犬島産錆石。
石垣の開口部から見えた黒御影石のつくばい。
「露地の庭」にまわり、「学習空間」から眺めた姿を確認する。
イサムノグチのパートナーであった和泉正敏氏の「協力」による
とのこと。少し調べてみると、謂われがあるようだ。。。
建築のことばかりになったが、
締めくくりに、鈴木大拙の感動的な言葉を。
「移りゆく時間、そのほかに永遠はない。永遠は絶対の今である。」
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